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よくわかる液晶ディスプレイのできるまで

定価(税込)  2,376円

編著
サイズ A5判
ページ数 210頁
ISBNコード 978-4-526-05547-8
コード C3054
発行月 2005年11月
ジャンル 電気・電子

内容

大型画面化が進む液晶ディスプレイは、どのように造られていくのか、その製造工程のフローチャートに従って、図を豊富に使ってわかりやすく解説。複雑な製造工程ではあるが、流れに従って説明されるので、専門家でなくとも理解できる。

項 目 液晶ディスプレイとは?/アレイ設計工程/ガラス基板製造工程/アレイ製造工程/カラーフィルタ製造工程/パネル(セル)製造工程/モジュール製造工程/偏光板製造工程/バックライト製造工程/駆動、制御用IC/LSI製造工程

鈴木八十二  著者プロフィール

鈴木 八十二(すずき・やそじ)
1967年3月、東海大学・工学部・電気工学科・通信工学専攻卒業
同  年4月 東京芝浦電気株式会社(現、㈱) 東芝)に入社、機器事業部配属
1971年7月 同社、電子事業部(現、㈱ 東芝・セミコンダクタ社)へ転勤、電卓、時計、汎用ロジック、メモリー、マイコン、車載用LSI、ゲートアレー、オーディオ/テレビ用LSI等の開発に従事。また、TAB(Tape Automated Bonding)の開発量産化等に注力。
1973年2月 米国・フィラデルフィアにて開催された国際固体回路会議(ISSCC)でC2MOS回路を用いた世界最初の電卓用C2MOS-LSI開発を発表
1977年10月 関東地方発明表彰発明奨励賞を受賞
1979年 6月 全国発明表彰発明賞を受賞
1982年 3月 「クロックドCMOS(C2MOS)-LSIに関する研究」にて工学博士
1990年10月 同社、電子事業本部(現、㈱ 東芝 液晶ディスプレイ・部品材料社)へ転勤。液晶担当副技師長として液晶ディスプレイ製品の開発と量産等
1991年7月 NHK総合テレビ「電子立国・日本の自叙伝、第4部 電卓戦争」出演
1995年3月 同社を退職
1995年4月 東海大学・工学部・通信工学科の教授に就任
2001年4月 東海大学・電子情報学部・エレクトロニクス学科、教授

主な著書:「集積回路シミュレーション工学入門」、「パルス・ディジタル回路入門」、「液晶ディスプレイ工学入門」、「半導体メモリーと使い方」、「CMOSマイコンを用いたシステム設計」(以上、いずれも日刊工業新聞社)、「ビギナーブック8・はじめての超LSI」、「CMOS回路の使い方」、「最新 液晶応用技術」(以上、いずれも工業調査会)、「CRTディスプレイ」、「ディジタル音声合成の設計」(以上、いずれも産報出版)など多数。
その他:SEMIジャパン主催PCSフォーラム部品・材料分科会会長、リードエグジビッションジャパン主催ADY選考委員、日刊工業新聞社主催・国際新技術フェア・優秀新技術賞審査委員、照明学会・電子情報機器光源に関する委員会委員長など、SID会員、IEEE会員、電子情報通信学会会員

目次

液晶ディスプレイ製造工程フローチャート

section1 液晶ディスプレイとは?
1.1 液晶の発見、開発の歴史的な流れ
1.2 液晶ディスプレイとは?
1.3 液晶ディスプレイの構造と種類
1.4 液晶ディスプレイの見える原理
1.5 液晶ディスプレイの表示性能
 1-5-1 画素、画素数、画素ピッチ、画面サイズ、額縁、アスペクト比
 1-5-2 解像度、高精細
 1-5-3 輝度(明るさ)と開口率
 1-5-4 視野角
1.6 カラー化の原理とカラーフィルタ
1.7 駆動方法とカラー表示
1.8 フレーム周波数と応答速度
1.9 マザーガラス基板サイズ、面取り数、ppi
1.10 液晶ディスプレイのできるまで

section2 アレイ設計工程
2.1 システム設計工程
2.2 アレイ設計工程
 2-2-1 画素開口率
 2-2-2 薄膜トランジスタ(TFT)
 2-2-3 蓄積コンデンサCS
 2-2-4 配線キャパシタ
 2-2-5 配線抵抗
2.3 駆動回路設計と駆動方式
2.4 アレイ・パターン設計工程(レイアウト)
2.5 テスト設計工程
 2-5-1 検査用テストパターンとテスト素子(デバイス)
 2-5-2 検査用テスト回路

section3 ガラス基板製造工程
3.1 液晶ディスプレイ用ガラス基板の種類と特徴
3.2 熱間工程
 3-2-1 原料溶融工程
 3-2-2 薄板形成工程
3.3 冷間工程
 3-3-1 切断・面取り工程
 3-3-2 熱処理工程
 3-3-3 洗浄・検査工程
 3-3-4 梱包・出荷

section4 アレイ製造工程
4.1 アレイ基板製造プロセス
 4-1-1 写真蝕刻技術
 4-1-2 アレイ基板スルー製造プロセス
4.2 アレイ基板ユニット製造プロセス
 4-2-1 金属膜形成工程
 4-2-2 絶縁膜、半導体層形成工程
 4-2-3 洗浄工程
 4-2-4 レジスト(感光剤)塗布工程
 4-2-5 露光工程
 4-2-6 現像工程
 4-2-7 エッチング工程
 4-2-8 レジスト剥離工程
 4-2-9 アレイ検査工程

section5 カラーフィルタ製造工程
5.1 カラーフィルタ製造工程
5.2 ブラックマトリクス(BM)形成工程
 5-2-1 受入洗浄
 5-2-2 クローム成膜
 5-2-3 クロームBMパターン転写
5.3 着色層パターン形成工程
 5-3-1 洗浄
 5-3-2 レジスト塗布(ネガ型)
 5-3-3 露光
 5-3-4 現像
 5-3-5 焼成(ベーク)
5.4 保護膜、透明電極、柱状スペーサ形成工程
 5-4-1 オーバコート層(保護膜)
 5-4-2 透明導電膜(ITO)形成(スパッタリング)
 5-4-3 柱状スペーサ
5.5 切断工程
5.6 検査工程

section6 パネル(セル)製造工程(Cell Assembly Technology)
6.1 パネル(セル)の構造と製造工程フローチャート
6.2 セル前工程
 6-2-1 配向膜塗布前洗浄工程
 6-2-2 配向膜形成工程(PI塗布)
 6-2-3 配向処理工程(Rubbing System:ラビング)
 6-2-4 スペーサ散布工程(Spacer Spray System)
 6-2-5 シール形成(シール塗布)工程
 6-2-6 貼り合せ工程(組立、封着)(Panel Assembly System)
6.3 セル後工程
 6-3-1 切断工程(Scribing & Breaking System)
 6-3-2 液晶注入、封止工程(Filling System)
 6-3-3 洗浄・面取り工程
 6-3-4 偏光板貼り付け工程(Polarizer Sticking System)
 6-3-5 検査工程

section7 モジュール(Module)製造工程
7.1 モジュール(Module)の構造と製造工程フローチャート
7.2 OLB工程
 7-2-1 TAB(TCP/COF)と呼ばれる部品
 7-2-2 ACF貼り付け工程
 7-2-3 TAB(TCP)仮圧着、本圧着工程
 7-2-4 OLB検査工程
 7-2-5 プリアッセンブリ(Parts Assembly:PA,Module Assembly:MA)工程
7.3 PCB実装工程
 7-3-1 PCB実装工程
 7-3-2 保護膜用樹脂塗布工程
7.4 COGモジュール製造工程
 7-4-1 ACF貼り付け工程
 7-4-2 ベアーチップ圧着工程
 7-4-3 FPC圧着工程
7.5 組立工程(Assembly)
 7-5-1 バックライト等の取り付け工程
 7-5-2 組み立て検査(点灯検査)工程
 7-5-3 エージング(Aging)工程
 7-5-4 最終検査工程

section8 偏光板製造工程
8.1 光と偏光板の構造
8.2 基材フィルム
 8-2-1 偏光フィルム(PVA)
 8-2-2 基板フィルム(TAC)とその製造
 8-2-3 離形フィルム(PET)の製造
 8-2-4 接着剤と保護フィルム
 8-2-5 その他のフィルム
8.3 偏光板製造工程
 8-3-1 偏光フィルム(偏光子)の製造工程(染色、延伸、架橋工程)
 8-3-2 切断
 8-3-3 検査・評価
8.4 位相差フィルム、視野角拡大フィルム
 8-4-1 位相差フィルム
 8-4-2 視野角拡大フィルム

section9 バックライト製造工程
9.1 バックライトの種類と構造
9.2 冷陰極管(CCFL)の構造と発光原理
9.3 光学フィルムの種類と特徴
 9-3-1 プリズムシート
 9-3-2 反射フィルム
 9-3-3 拡散シート
9.4 導光板
9.5 バックライトの製造工程

section10 駆動、制御用IC/LSI製造工程

著者紹介

はじめに

 2003年末、地上波デジタルテレビ&ラジオ放送がともにスタートし、名実ともにデジタル・アナログ情報化社会を迎えるに至りました。この情報化時代の出力表示装置としてフラットパネルディスプレイ(Flat Panel Display:FPD)が薄さ、軽さ、低消費電力などの特性から注目を浴び始めています。なかでも、液晶ディスプレイ(Liquid Crystal Display:LCD)は、1990年代から大型パネルの製品化がなされ始め、2004年頃から薄型テレビに本格的に採用され、脚光を浴びています。本書は、かかる現状からLCDの製造プロセスの流れをフローチャート(目次あとの図参照)にまとめ、そのフローチャートに従って「液晶のできるまで」を図を豊富に入れてわかりやすくまとめたもので、次のような内容で書かれています。まず、

 “第1章 液晶とは?”と題して液晶ディスプレイ(LCD)の開発の歴史から始まり、構造、見える原理、画素などの用語説明、カラー化の原理、マザーガラス基板サイズの変遷などを解説します。
 “第2章 アレイ設計工程”と題してアレイ設計の中核である画素、蓄積コンデンサ等の設計過程などを概説します。
 “第3章 ガラス基板製造工程”と題してマザーガラス基板の作られるまでを解説します。
 “第4章 アレイ製造工程” と題してアレイ製造に不可欠な写真蝕刻技術の説明から始まり、金属膜形成、絶縁膜形成などを説明し、それに使用する洗浄工程、露光工程、エッチング工程等のアレイ・ユニットプロセスを解説します。
 “第5章 カラーフィルタ製造工程”と題してカラーフィルタのブラックマトリクス(Black Matrix:BM)プロセス、着色層パターン形成、透明電極形成、柱状スペーサ形成等の中心的なプロセスを概説します。
 “第6章 パネル(セル)製造工程”と題して配向膜塗布、配向膜処理等のセル前工程から始まり、液晶材注入、面取りなどのセル後工程までを説明します。
 “第7章 モジュール(Module)製造工程”と題して駆動IC(TAB)の説明から始まり、接着剤(ACF)の貼り付け、駆動IC(TAB)の圧着など駆動するための素子を取り付ける工程(OLB工程)、電子部品の搭載されているプリント基板(PCB)実装工程、駆動するための裸素子(ベアーチップ)を取り付ける工程(チップオンガラス:COG工程)、およびバックライト等の取り付け工程(組立工程)等の解説をします。
 “第8章 偏光板製造工程”と題して偏光板の機能、構造の説明から偏光板の作り方、および、偏光板と共に用いられる各種光学フィルム(反射防止フィルム、位相差フィルム、視野角拡大フィルム等)を解説します。
 “第9章 バックライト製造工程”と題してバックライトの種類や構造について説明し、使用する冷陰極蛍光ランプ、光学フィルム、導光板等の説明を行い、バックライトの作り方を概説します。
 “第10章 駆動、制御用IC/LSI製造工程”と題してIC/LSIの出来るまでを大まかに紹介します。

 以上のような内容です。これから液晶ディスプレイ(LCD)を手掛けようとする方やLCD分野へ入門した方は第1章からお読み下さい! 液晶ディスプレイ(LCD)の基礎関係を習得されている方は各専門分野別の各章をお読み下さい! 例えば、パネル(セル)技術者、あるいは、パネル(セル)に携わっている方は第4章~第6章を中心にお読み下さい!

 なお、本書は多岐にわたる「液晶のできるまで」を解説しましたので、次のような方々による共同執筆になっております。

<共同執筆者(敬称略、五十音)>
 古立 学 :もと日本アイ・ビー・エム㈱
 小林 繁隆:NV Tech㈱、プロセス・インテグレーション・グループマネージャ
 筒井 長徳:㈱アイテス、技術事業部、副主管
 新居崎信也:㈱住化技術情報センター、技術調査グループ、主幹研究員
 水野谷 清:㈱飯沼ゲージ製作所、取締役 営業統括部長

 このように多数の方々の執筆ですので編者が用語統一、言葉の統一などを行なわさせて戴きました。したがって、用語統一の不具合さや浅学さからくる誤りがあるかと存じますが、御了承をお願いする次第です。また、誤り等を見つけた折には出版局へ御連絡を戴ければ幸いです。本書の執筆に際し、資料の御提供を戴きました㈱飯沼ゲージ製作所・大坂博志氏、NV Tech㈱・岡島謙二氏、㈱アクトワン・鈴木悦四氏らに感謝を申し上げます。また、多くの方々の著書、文献、および、関係資料等を参考にさせて戴きました。ここに、厚く御礼を申上げます。

2005年10月   
編集委員長 鈴木 八十二

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