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粉体工学叢書 第1巻
粉体の基礎物性

定価(税込)  3,456円

編者
サイズ A5判
ページ数 240頁
ISBNコード 978-4-526-05544-7
コード C3043
発行月 2005年11月
ジャンル 化学

内容

本叢書(全8巻)は、実務者を対象として基礎理論から実操作技術までを網羅した粉体工学の集大成ともいうべき書籍シリーズ。第1巻は「粉体の基礎物性」で、基礎となる物性全般をわかりやすく解説する。

目次

『粉体工学叢書 第1巻 粉体の基礎物性』



目 次

粉体工学叢書 発刊のことば i

粉体工学叢書 序文 iii

粉体工学叢書 編集委員 v



粉体工学叢書 第1巻 粉体の基礎物性 はじめに vii

粉体工学叢書 第1巻 粉体の基礎物性 執筆者一覧 xvi



第1章 粒子径

1.1 粒子の大きさとは 1

1.2 粒子径の統計 6

1.2.1 粒子径分布(particle diameter distribution) 6

1.2.2 平均粒子径 8

1.2.3 いろいろな粒子径分布 12

1.3 粒子径測定法 16

1.3.1 ふるい分け法 17

1.3.2 幾何学的計測 18

1.3.3 動力学的計測 21

1.3.4 光学的計測 25

1.3.5 気相法 28

参考・引用文献 31



第2章 粒子形状

2.1 粒子形状を表す用語 33

2.2 粒子形状の定量的記述 34

2.2.1 幾何学的形状係数 35

2.2.2 形状指数 35

2.2.3 フーリエ変換の応用―フーリエ記述子 39

2.2.4 フラクタル次元の利用 42

2.2.5 動力学的形状係数 44

2.3 粒子形状の分布 45

2.4 粒子形状の測定 46

2.4.1 画像処理 46

2.4.2 波動光学的な方法 47

参考・引用文献 49



第3章 粒子密度

3.1 密度の定義 53

3.1.1 真密度(true density) 53

3.1.2 粒子密度(particle density) 54

3.1.3 見掛け粒子密度(apparent particle density) 55

3.1.4 かさ密度(bulk density) 55

3.2 密度の測定 56

3.2.1 液浸法 56

3.2.2 気体置換法 58

参考・引用文献 59



第4章 表面特性

4.1 表面自由エネルギー 62

4.1.1 表面張力と表面自由エネルギー 62

4.1.2 固体の表面自由エネルギー 63

4.1.3 有曲率表面の表面張力効果 64

4.1.4 界面自由エネルギーと表面張力成分 66

4.2 表面基 69

4.2.1 酸化物の表面基(酸性基・塩基性基) 70

4.2.2 表面解離基 71

4.3 濡れ 71

4.3.1 「完全な」濡れ 71

4.3.2 不完全濡れ:ヤングの式と接触角 73

4.3.3 ジスマンプロットと臨界表面張力 75

4.3.4 濡れの型 77

4.3.5 表面粗さの効果 78

4.4 測定法 80

4.4.1 結晶の劈開による測定 81

4.4.2 接触角測定による推算 82

4.4.3 粒子・粉体に対する測定法 83

参考・引用文献 87



第5章 吸着の基礎と比表面積・細孔

5.1 表面吸着の基礎理論 89

5.1.1 ポテンシャルエネルギーに基づく理論 90

5.1.2 吸着サイトに基づく理論 94

5.2 細孔内吸着理論 96

5.2.1 毛管凝縮現象とケルビン式 97

5.2.2 マイクロ孔充填現象とD―R式 99

5.3 吸着現象に基づく比表面積・細孔特性の解析 100

5.3.1 比表面積 100

5.3.2 メソ細孔分布 102

5.3.3 マイクロ孔分布 106

5.4 その他の比表面積・細孔特性解析法 109

5.4.1 比表面積 110

5.4.2 細孔特性 112

参考・引用文献 114



第6章 結晶性

6.1 粉体の生成と結晶性 117

6.1.1 結晶性 117

6.1.2 非晶質 118

6.1.3 結晶性と粉体機能 119

6.2 結晶多形 120

6.2.1 結晶多形とは 120

6.2.2 無機物の結晶多形 121

6.2.3 有機物の結晶多形 121

6.3 結晶性の測定 123

6.3.1 粉末X線回折(powder X―ray diffraction) 123

6.3.2 熱分析(thermal analysis) 125

6.3.3 その他の方法 127

参考・引用文献 127



第7章 力学的性質

7.1 硬さ(硬度) 129

7.1.1 モース硬さ 129

7.1.2 押し込み試験 130

7.1.3 ショア硬さ 132

7.2 弾性変形 133

7.2.1 弾性率 133

7.2.2 ヘルツの接触理論 136

7.3 破壊強度 138

7.3.1 破壊強度の定義 138

7.3.2 延性破壊と脆性破壊 139

7.3.3 グリフィス(Griffith)の理論 139

7.3.4 単粒子の破壊強度 140

7.4 粒子の衝突と摩擦 141

7.4.1 二球の衝突 141

7.4.2 摩擦 143

参考・引用文献 146



第8章 音響的特性

8.1 衝突音の発生と伝播 147

8.1.1 音圧の伝播 147

8.1.2 衝突による変形の加速度 149

8.1.3 球の衝突変形による音の発生 151

8.1.4 音圧波形と粒子特性の関係 152

8.2 超音波分光 155

8.2.1 電気音響効果 155

8.2.2 超音波減衰(ultrasonic attenuation, ultrasonic extinction) 158

参考・引用文献 160



第9章 光学的性質

9.1 物質中のマックスウェル(Maxwell)方程式 163

9.2 複素誘電率 166

9.3 誘電分散 167

9.4 波動方程式 169

9.5 複素屈折率 170

9.6 ミー散乱(Mie scattering)の理論 172

9.7 レイリー(Rayleigh)散乱 177

9.8 散乱断面積 178

9.9 フラウンホーファー回折(Fraunhofer diffraction) 179

9.10 いくつかのトピックス 182

9.10.1 粒子屈折率の測定の問題 182

9.10.2 粒子形状の影響の問題 183

参考・引用文献 184



第10章 磁気的性質

10.1 磁性 188

10.2 磁化 189

10.2.1 磁気の基礎的なことがら 189

10.2.2 磁化の過程 190

10.2.3 磁気異方性 193

10.2.4 磁壁,磁区の構造 195

10.3 磁気吸引力 197

10.4 磁場,磁化の測定 199

10.4.1 誘導法による測定 199

10.4.2 力学的方法 200

参考・引用文献 200



第11章 電気的性質

11.1 誘電性 201

11.1.1 誘電分極と電気感受率 201

11.1.2 複素誘電率 203

11.1.3 誘電分極の周波数依存性 203

11.1.4 誘電率の測定法 204

11.2 電気伝導性 206

11.2.1 電気伝導率と体積抵抗率 206

11.2.2 粒子層の電気伝導モデル 207

11.2.3 体積抵抗率の測定法 209

11.3 帯電現象 210

11.3.1 帯電性 210

11.3.2 気相の帯電現象 215

11.3.3 液相の帯電現象 217

参考・引用文献 224



第12章 粒子間・表面間相互作用力

12.1 ファンデルワールス力 227

12.1.1 ハマーカー定数 227

12.1.2 粒子間,粒子―壁間付着力 229

12.1.3 遅延効果 231

12.2 静電付着力 231

12.3 液架橋付着力 233

12.4 付着力の比較 235

12.5 弾性変形と付着力 236

12.6 コロイド粒子の特性 239

12.6.1 単一帯電平板の電気二重層と電位分布 239

12.6.2 表面間の静電的相互作用 241

12.6.3 DLVO理論 247

12.6.4 その他の相互作用力 252

12.7 付着力の測定法 255

12.7.1 測定法の分類と特徴 255

12.7.2 粒子に働く力の解析 257

12.7.3 原子間力顕微鏡 258

参考・引用文献 260



第13章 サンプリング

13.1 粉体のサンプリング 265

13.1.1 堆積粉体からのサンプリング 265

13.1.2 移動粉体からのサンプリング 269

13.1.3 縮分 270

13.2 分散粒子のサンプリング 272

13.2.1 吸引誤差 272

13.2.2 サンプリング装置の構成 274

13.3 サンプリングの統計解析 277

13.3.1 母平均の信頼区間の推定 278

13.3.2 母分散の信頼区間の推定 279

参考・引用文献 280



索引 281

はじめに

『粉体工学叢書 第1巻 粉体の基礎物性』

はじめに

粉体粒子の重要な特徴は、固体あるいは液体が表面・界面により、人の大きさより遙かに小さなある有限な大きさの物体を形成していることにある。したがって、粉体粒子を扱う場合には先ず、粒子の形態的特徴である大きさと形状を明確に定義・記述する必要がある。また、粉体粒子の表面・界面は粒子の関わる物質移動や反応に関与し、界面を介した粒子間の相互作用は粉体の凝集や分散に関係する粒子状物質の重要な特性である。他方、結晶構造、電気的・磁気的特性、光学的特性、力学的特性、音響的特性は、集合体や成形体においても共通する特性であるが、粒子状物質である場合に特徴的な変化も現れる。本巻では、これらの特性に関する基礎的な事項について、粉体粒子と言う観点からできる限り平易に記述した。なお、これらの特性は単独で論ずることができない。理解を深めるため、関連する章を、ぜひ、併読していただきたい。

さらに本巻では、各特性の評価法・測定法について最新の方法も含めて紹介した。また、粉体粒子の場合、測定に必要な試料採取量は母集団に比べ非常に少量であるため、統計的に適正な試料採取法についても記述した。

さて本叢書は、初学者が粉体技術・工学を体系的に理解できるように、できる限り少ない執筆者により各巻ごとまとまった記述・内容とするように企画された。しかし、粉体の基礎物性は非常に多岐にわたる。1、2の著者でカバーすることは困難であり、各分野を専門とする何人かの研究者の手に執筆を委ねざるを得なかった。そのため、章ごとで記述の差が生まれてしまったことは、担当編集委員の責任であり、ご容赦願いたい。その反面、各執筆者の研究に立脚した特徴ある記述・構成になっており、必ずや読者の期待に応えるものと期待している。

2005年11月

当編集委員 遠藤 茂寿

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