現在在庫がありません

モータ実用ポケットブック
ロボット用モータ技術

定価(税込)  2,052円

著者
著者
著者
サイズ B6判
ページ数 200頁
ISBNコード 978-4-526-05412-9
コード C3053
発行月 2005年02月
ジャンル 機械

内容

自動車をはじめ組立製造にあってロボットはFA機器として幅広く利用されているが、そのキーコンポーネントとして欠かせないのがモータである。本書は、ロボットに使われるモータの働きと役割及び動作・制御を応用例を紹介しながらやさしく解説する。

目次

目 次

まえがき

プロローグ

I.モータ技術編



第1章 ロボットの動向とモータの役割

1.1 電気式ロボットの現状と今後の動向

1.1.1 はじめに

1.1.2 電気式ロボットの誕生と発展

1.1.3 ロボット技術の構成

1.1.4 マニピュレータにおける技術

1.1.5 成長を支える要素技術

1.2 モータの働きと役割

1.2.1 ロボット用アクチュエータ

1.2.2 ロボットの機構とアクチュエータ

1.2.3 ロボット用モータに要求される品質

1.2.4 ロボット適用分野とサーボモータ要求特性

1.2.5 駆動パワーについて

1.2.6 ロボットの各部分を動かす機構

1.3 モータの種類と特徴

1.3.1 アクチュエータの分類

1.3.2 ロボット用電気式アクチュエータの特徴

1.3.3 DCサーボモータの種類と特徴

1.3.4 ACサーボモータの種類と特徴

1.3.5 ダイレクトドライブモータの種類と特徴

1.4 ロボット用モータ発展の歴史と今後の動向

1.4.1 DCサーボモータの歴史

1.4.2 ACサーボモータの歴史

1.4.3 今後の動向



第2章 モータの動作原理と制御技術

2.1 DCサーボモータの動作原理

2.2 DCサーボモータの駆動技術

2.2.1 DCサーボモータにパワーを供給するパワー変換部

2.2.2 DCサーボモータ制御部

2.3 ACサーボモータの動作原理

2.4 ACサーボモータの駆動技術

2.4.1 ACサーボモータにパワーを供給するパワー変換部

2.4.2 ACサーボモータ制御部

2.5 ステッピングモータの動作原理

2.5.1 構造と種類

2.5.2 動作原理とステップ角

2.6 ステッピングモータの駆動技術

2.6.1 制御方式

2.6.2 運転特性



第3章 ロボットにおけるモータの制御技術

3.1 モータ制御機構の進展

3.2 ロボットにおけるモータ制御

3.3 モータトルク制御

3.4 モータ速度制御

3.5 位置制御

3.6 機械整合技術

3.6.1 P―PIモード切替

3.6.2 振動抑制制御

3.6.3 高精度軌跡制御





II.産業用ロボット応用編



第4章 自動車組立用ロボットとモータ技術

4.1 ロボットの動作機構

4.2 平行四辺形リンク構造の垂直多関節形ロボット

4.3 リンクレス構造の垂直多関節形ロボット

4.4 ロボット専用サーボモータ

4.5 アーク溶接ロボット

4.5.1 最新のアーク溶接ロボット

4.6 スポット溶接用ロボット

4.6.1 最新のスポット溶接ロボット

4.6.2 課題への対応

4.6.3 電動ガン



第5章 真空ロボットとモータ技術

5.1 ガラス基板搬送用真空ロボット

5.1.1 真空ロボットに要求される機能・性能

5.1.2 大型真空ロボットの適用事例

5.2 ウエハ搬送用真空ロボット

5.2.1 真空搬送マルチチャンバシステム

5.2.2 真空ロボット

5.2.3 今後の課題



第6章 一般組立用ロボットとモータ技術

6.1 スカラ型マニピュレータの構成と特徴

6.1.1 スカラ型マニピュレータの動作

6.1.2 スラカ型マニピュレータの機構

6.2 制御システム

6.3 スカラ型マニピュレータの動作

6.4 モータ特性

6.4.1 モータのT―N特性

6.4.2 機構の放熱設計

6.4.3 コギルグトルクの管理

6.5 まとめ 167





?.家庭用ロボット応用編



第7章 エンターテインメントロボットとモータ技術

7.1 エンターテインメントロボットについて

7.2 エンターテインメントロボットに用いられる

モータとその役割

7.2.1 エンターティンメントロボットに用いられているモータ

7.2.2 モータの役割

7.3 アクチュエータの構造

7.3.1 頭部アクチュエータ構造

7.3.2 脚アクチュエータ構造

7.3.3 尻尾アクチュエータ構造

7.4 アクチュエータ開発の注意点

7.4.1 アクチュエータ設計で考慮すべき点

7.4.2 低消費電力の実現

7.4.3 高い周波数応答性の実現

7.4.4 熱設計

7.4.5 静粛性の確保

7.5 アクチュエータ制御

7.5.1 制御ブロック構成と役割

7.5.2 モータサーボ

7.6 まとめ



第8章 医療・介護ロボットとモータ技術

8.1 まえがき

8.2 リハビリロボット

8.2.1 仕様

8.2.2 機構設計とモータ選定

8.2.3 安全と制御

8.3 まとめ



第9章 ヒューマノイドロボットとモータ技術

9.1 ヒューマノイドH7の概要

9.2 関節駆動システムの設計

9.2.1 コアレスDCモータ

9.2.2 ハーモニックドライブ減速機

9.2.3 モータドライバー

9.2.4 各関節の仕様

9.3 モータの制御

9.4 歩行時の負荷解析

はじめに

まえがき

子供の頃、博物館でお茶を運ぶ「からくり人形」を見て、目を丸くして感嘆したことがあったが、ヨーロッパでは、17世紀頃すでに自動人形が研究されていたといわれている。

ロボットという言葉が使われたのは、1920年に、チェコスロバキアの劇作家チャペックが風刺劇「ロッサムの万能ロボット」中で登場させた人造人間をロボットと呼んだことに始まるらしい。しかしながら、これらは所詮空想の世界であり、現実性までは思いもよらなかったのであろう。

現在、私たちがいうところのロボットはいつ頃から出現したのであろうか。それは、1962年に産業界における生産性の向上を目的とした自動化機器としてアメリカで世界初の産業用ロボットが誕生したことに始まるようである。

当初は、かなり幼稚であったらしいが、近年では熟練した人間の“技”の領域を代行するに至り、産業用ロボットとしてその活躍の場を確立したと言って過言ではなかろう。特に日本における産業用ロボットの高性能化はめざましく、諸外国の研究開発者や企業家に賞賛されている。

一方、ロボットは物語のなかでめざましく進化させ、映画やゲームの世界で大いに活躍しており、多くの若者を“とりこ”にしている。さらに最近では、人間生活にかかわりの多い愛玩用ロボットやディスプレーロボット、遊戯ロボットに発展してきている。これらは単なる自動化機器から、人間と同じような動作や判断機能を持ち、かつ、進化することのできるロボットの出現となり、チャペックが夢みた空想の世界が現実のものに近づいてきた。これら進化したロボットの優秀さには、ソフトウエアの開発が大きく貢献していることはいうまでもない。

しかしながら、優秀なロボットにはこれを支える高度なモータドライブ技術が必要であり、ロボットの研究開発者はこれらの“動き”をつかさどるハードウエアの構築にもしのぎをけずっている。

このロボットのどこにモータが必要であろうか。人間の腕をロボットに置き換えることを考えてみよう。人間の腕は各関節ごとに“別の動き”をする筋肉があり、それぞれ独自に動かすことができる。簡単にいうと、ロボットの場合にはこの“別々の動き”の各所ごとにモータドライブシステムがあることになる。

この人間の腕を模擬した多軸ロボットでは当然、複雑な動きが求められるため、モータは多く必要となる。

したがって、さらに人間に近づけたヒューマノイドロボットの場合では20〜40個のモータが要所に配置されている。しかも、これらのモータは必要する力を出し、かつ、求められる速さで動かねばならない。

これらを十分に満足して初めて優秀なロボットが可能となることから、モータドライブシステム構築は、実に重要であるといって過言ではない。

本書は、ロボットの開発設計の一助となることを考慮し、これらロボットの基礎技術の解説と応用事例を紹介し、日本のロボット技術のより一層の発展に貢献すべく出版された。

本書の執筆には、多くの専門家のご協力をいただいたことはいうまでもない。

ここに、執筆者各位に対し感謝の意を表するとともに、出版にあたって多大な協力を惜しまなかった日刊工業新聞社出版局の鈴木徹氏、美研プリンティング(株)の清水崇氏に心からお礼を述べさせていただく。



2005年1月

海老原 大樹

現在在庫がありません