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はじめて学ぶ プレス金型図面の読み方

定価(税込)  1,944円

編著
サイズ A5判
ページ数 184頁
ISBNコード 978-4-526-07954-2
コード C3053
発行月 2019年03月
ジャンル 金属 機械

内容

金型図面は金型設計・製作の現場で技術情報の伝達に用いられる。それは営業や資材発注、品質管理部門でも同様で、図面を介して金型の情報を読み取る能力が必要とされる。本書では業界特有のルールなどを含めた初学者が知っておくべき基本ルールを、豊富な図とともに解説する。

中杉晴久  著者プロフィール

(なかすぎ はるひさ)
独立行政法人 高齢・障害・求職者雇用支援機構 
高度ポリテクセンター 素材・生産システム系 講師

目次

はじめに


第1章 まずは金型の構造を理解する
1-1 金型の構造と金型の機能
プレス作業と金型
プレス金型製作に必要な知識
1-2 金型を構成する部品と機能
一番重要な部品はパンチとダイ
プレス加工法と金型
1-3 金型の基本構造
「独自に設計する部分」と「共通して用いる部分」
金型構造パターンを理解する
標準化された金型構造はなぜ必要か
プレス金型の基本構造パターン
プレス金型の基本構造
刃合わせガイド
1-4 レイアウト図(ストリップレイアウト図)
加工工程が描かれたレイアウト図
順送金型でレイアウト図は必需品
1-5 加工を補助する部品
ストリッパプレート
ストリッパボルト
材料ガイド(ストックガイド)
1-6 関係精度を保つための部品
パンチプレート
ノックピン
パイロットパンチ
1-7 プレス機械に取り付けるための部品
パンチホルダ、ダイホルダ
ダイセット
ダイセットの形式と特徴
ガイドポストとガイドブシュの形式
1-8 その他の部品
リフタとエジェクタ
スプリングプランジャ
ガイドリフタ
ミスフィード検出装置
1-9 実際の金型構造と金型図面
製品図と金型図面
1-10 実際の金型の構造
実際の金型図面を見てみよう

第2章 図面の基本を知る
2-1 図面の役割と規格
図面の目的と機能
JIS規格と社内規格
JIS規格とはどのような規格か
JIS規格と社内規格
2-2 図面の様式
製図用紙の大きさ
図面の様式(輪郭線)
図面の様式(表題欄)
図面の様式(部品欄)
推奨尺度は?
線の種類と用途
2-3 投影法とは
投影法の種類(正投影)
なぜ図面は容易に伝えることができるのか?
第三角法
第一角法と投影法の図記号
第三角法の事例 その1(最小限の図で表す)
第三角法の事例 その2(面取りを施す場合)
第三角法の事例 その3(かくれ線、中心線を使う)
第三角法の事例 その4(円筒形状の表し方)
第三角法の事例 その5(一部平らな部分がある丸棒の表し方)
投影法の種類(プレス製品の表し方) 75

第3章 金型図面の読み方
3-1 金型図面の配置
JIS規格の図面配置
金型設計過程で描かれる図面
組立図の描かれ方
上型と下型の対応関係に注意する
図面配置の例「前後に反転した場合」
図面配置の例「左右に反転した場合」
図面配置の例「順送金型の場合」
金型組立図の例
3-2 補足する投影図
補助投影図
部分投影図
局部投影図
3-3 補足する投影図の表し方
アレンジ図
展開図
ストリップレイアウト図の描き方
3-4 金型の断面図示法
断面図示にはプレス金型独自の描き方がある
見えない部分が重要
3-5 断面図
JIS規格の断面図示
部分断面図
片側断面図
図面で切断しないもの
ハッチングとスマッジング
金型独自の断面図示
3-6 図形の省略と特殊な図示法
展開図示
想像線を用いて表す図形
平面部の表示
中間部の省略
繰り返し図形の省略
3-7 金型図面における簡略図示法
プレス金型特有の簡略図示法がある
ねじの図示
おねじの図示方法
めねじの図示方法
ボルトの締め付け形式
ストリッパボルト
コイルばねの図示方法
コイルスプリングの使用例と図示方法
ハッチングの省略
面取りの省略
省略された図に慣れる

第4章 寸法の表し方
4-1 寸法の基本要素
寸法線
寸法補助線
引出線
4-2 寸法の配置
直列寸法記入法
並列寸法記入法
累進寸法記入法
寸法公差の累積
4-3 寸法補助記号
直径の表し方(φ)
球の直径および半径の表し方(Sφ、SR)
正方形の辺の表し方(□)
半径の表し方(R)
コントロール半径の表し方(CR)
円弧の長さの表し方
面取りの表し方(C)
厚さの表し方(t)
理論的に正しい寸法および参考寸法
4-4 穴の寸法の表し方
加工方法の指示
同じ穴寸法の表し方
穴の深さの表し方
ざぐりおよび深ざぐりの表し方
4-5 その他の寸法の表し方
こう配およびテーパの表し方
ねじ寸法の表し方
長円の表し方

第5章 各種記号について
5-1 寸法公差について
寸法公差とは
数値で記入する寸法公差の読み方
普通公差(普通寸法公差)とは
寸法の配置と意味の違い
はめあい(記号で表す寸法公差)とは
はめあい(記号で表す寸法公差)の読み方
組立部品の寸法公差の記入方法
理論的に正確な寸法の場合
5-2 幾何公差記号
幾何公差とは
形状公差について
姿勢公差について
位置公差について
普通幾何公差について
5-3 表面性状の図示記号
表面性状とは
表面性状の記号とその意味
表面性状の記号に書かれた意味
これまでのいろいろな表現
図面の左上(部品番号の右など)に大きめに記入されている場合
5-4 組立図
プレス金型の機能を表す記号
金型図面で使用される記号の例

参考資料

索引



はじめに

 金型の図面は、金型の設計・製作の現場において、技術情報の伝達に用いられます。また営業や資材の発注などの事務処理や品質管理部門においても、図面は仕事をする上での重要な情報伝達の道具とされ、図面を介して金型の構造や機能についての情報を読み取る能力が必要とされます。
 
プレス金型の図面は、概ねJIS機械製図に沿って描かれていますが、一部に社内規格やプレス金型特有の描き方や省略図法が用いられているため、JIS機械製図の知識があっても、金型構造を読み取ることは難しいとされています。
 
さらに、金型図面を読むために必要な知識を身につけようとした場合、JIS機械製図やプレス金型に関する専門書を読むだけでは難しく、現場での教育や経験が必要となります。そのため、金型図面を読むために必要な知識の習得には、ある程度の時間が必要とされています。
 
そこで本書は、小物のプレス部品を加工する金型(小物のプレス金型)図面を題材とし、1冊で読解に必要な知識を習得することを目的として執筆しました。小物のプレス金型は、プレス金型の中では一番数多く製作され、大物のプレス部品を加工する金型と機能的には共通する部分も多く、初めて金型図面を学ぶ方にとっては、構造がシンプルで理解しやすいと思います。
 
入社して1~2年目で、これからプレス金型図面の読み方を学ぶ方のために、JIS機械製図に関する知識に加え、プレス金型の構造やプレス金型固有の図示法についても解説しています(内容によっては、図面の描き方を説明しているところもあります)。初心者や普段の業務で図面を見る機会が少ない営業や事務の方にも理解していただけるように、図や写真を多く用いました。これからプレス金型について学ぶ方の入門書として活用していただければ幸いです。

 今回、本書籍を出版するにあたり、日刊工業新聞社出版局のプレス技術編集部と書籍編集部の皆様にご尽力を賜りましたことを感謝いたします。

2019年1月

中杉 晴久



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